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2007年7月 2日 (月)

en-Taxiに原稿書きました

 『en-Taxi』18号(扶桑社)に笑福亭松之助の聞き書きを書いた。 

正確に言うと、〈聞き書き〉というよりは、笑福亭松之助という人物を通じて〈師弟〉や〈落語家のありかた〉について考えてみた文章である。  

なぜ〈笑福亭松之助〉なのか? いくつかの理由がある。  

① 1925年生まれで48年(昭和23年)に落語会入りした松之助は、五代目松鶴門下のだだ一人の生き残りである。  

② 物故した六代目松鶴、文枝、ほぼ同期といって良い米朝、春団治(この二名は一年先輩)が、一家をなしたのに比べ、松之助は一家をなさなかった。  

③ しかし、松之助門下のたった二人の弟子の片方が、〈明石家さんま〉であるという意味。(もう一人は実子である明石家のんき)  

④ 俳優、コメディアンとしても活躍する落語家。  

⑤ 乾いた古典落語。  

出来たら『en-Taxi』の文章を読んでほしいが(この号には談志家元と福田和也氏による八代目文楽論や、談春による立川流論が載っていて面白い)、松之助さんの話をじかに聴いての感想は〈最後の人〉である。この人に間に合うかどうかで、落語への把握はずいぶん違ってくると思う。      

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ネットのニュースを見ていたら、松之助がNGK(なんばグランド花月)に初出演とあった。松之助は吉本興業所属だが、これまでNGKには出演したことがなかったらしい。 http://www.sponichi.co.jp/osaka/ente/200706/29/ente207424.html  

驚くべき事に7月7日(土)、8日(日)には東京での高座もある。吉本興業の浅草花月公演に出演が予定されている。桂米朝の東上は東京の落語ファンの噂になるが、松之助の存在はニュースにはならない。(落語ファンのいったい誰が浅草花月を気にしているか!?)  

松之助の高座が、では〈面白い〉かというと、これはむつかしい。観客向けの〈甘味〉が無い芸なのである。突き放した落語だと言っても良い。しかし、落語にとって大変に重要な芸であることは間違いない。日の暮れはあっという間に過ぎ去る。いまのうちに松之助の落語を聞いておいてほしい。               

浅草花月 http://www.fandango.co.jp/asakusa/schedule/index.html#m07

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